【保険でできる白い歯(CAD/CAM)について】
「保険で白い歯をいれたい」
「銀歯は嫌だけどセラミックは高いから悩んでいる」
このように考えている方はいらっしゃいませんか。
そんなお悩みを解決する「CAD/CAM」をご存知でしょうか。
保険診療でも白い歯を入れることが可能になったのです。
そこで今回は【保険でできる白い歯(CAD/CAM)について】
メリット・デメリットなどをご紹介いたします。
CAD/CAMって何?
CAD/CAM冠(キャドキャム冠)とは、保険でできる白い詰め物・被せ物をさします。
以前は、保険でできる白い被せ物は犬歯から犬歯の前歯のみ可能でした。
2020年4月に範囲が拡大してからは、上下の前歯はもちろん小臼歯から第一大臼歯まで、
一番奥の歯以外のすべての歯で適用されるようになりました。
CAD/CAM冠はComputer aides design/Computer aided manufacturingの略称。
レジンと呼ばれるプラスチックのかたまりを3Dプリンターのデジタル技術を用いて削り出し、
作製される白い被せ物です。銀歯を入れるよりも自然で美しい歯を手に入れることができます。
「保険で白い歯を入れられるのは嬉しいけれど、デメリットはないの?」と気になる方、
ご安心ください。きちんとご説明いたします。
CAD/CAM冠のメリット
・保険の範囲でできるため、治療費を安く抑えられる
・金属がないので金属アレルギーの心配はいりません
・白い歯なので銀歯よりも目立ちにくい
・やわらかせも兼ね備えているので歯にやさしい
・治療期間が短い
CAD/CAM冠のデメリット
・プラスチックの材料なので色がつきやすい
・かみ合わせの強い人には割れやすい
・自由診療のセラミックやジルコニアに比べて色のバリエーションが少ない
安く仕上げることができ、ある程度のきれいさは出せるものの、
やはり自由診療のセラミックやジルコニアなどの被せものに比べると審美性や強度は劣ります。
「お金はかかってもいいけれどもより自然で美しく、機能性もよい治療」を
ご希望の方はセラミックやジルコニアのクラウンのほうがおすすめです。
しかし、「銀歯は嫌だけどコストは抑えたい」という方にはCAD/CAMでも
ご満足していただけるのではないでしょうか。
お金がたまるまではCAD/CAMにして、
余裕ができてきてからセラミックやジルコニアに替えるのもひとつでしょう。
保険適用の範囲(インレー、クラウンそれぞれ)
CAD/CAMはほぼすべての歯に保険適用が可能ですが、一部条件があります。
インレーの保険適用の範囲
2022年の4月から被せ物のほかインレーと呼ばれる部分的な詰め物も保険適用になりました。
ハイブリッドインレーと呼ばれ、セラミックとプラスチックをハイブリッドさせたものです。
複雑窩洞と呼ばれる隣接面を含んだ穴の場合は、
割れる可能性があるため、条件があります。
一番奥の歯と噛み合いつつ、過度な力が加わらない場合のみ使用が可能です。
奥から2番目の歯と小臼歯にはハイブリッドインレーが保険適用されます。
クラウンの保険適用の範囲
クラウンは先程もお伝えした通り、一番奥の歯以外はCAD/CAM冠でできます。
ただし、咬合が強い方は要注意。一度治療した歯は一定期間を過ぎないと再び作り直すことができません。
かみ合わせが強い方は割れやすく、再治療のリスクも高いため、
マウスピースをして保護するなど工夫が必要でしょう。
いかがでしたでしょうか。保険の範囲でも白い歯をCAD/CAM冠でつくることができます。
銀歯にするかお悩みの方は一度当院までご相談ください。
【関連リンク】
https://www.moriyama-do.com/docs/
【執筆・監修者】
森山 貴
森山デンタルオフィス新松戸 おとなこども歯科・矯正歯科 院長
東北大学歯学部 卒業
日本顎咬合学会 認定医
国際口腔インプラント学会 認定医