【虫歯ができやすい場所】
「虫歯ができやすいので、なりやすい場所を知りたい」
「予防策を知って対策したい」
このように考えている方はいらっしゃいませんか。
虫歯は細菌が出す酸によって歯が脱灰して、
再石灰化とのバランスが崩れたときに虫歯ができてしまいます。
唾液やフッ化物によって再石灰化を促すことができるので、
唾液がよく通るところやプラークと呼ばれる細菌のかたまりが形成されにくい場所は虫歯になりにくいとされています。
そこで今回は【虫歯ができやすい場所】はどこなのか、
予防する方法はあるのか解説していきます。
虫歯ができやすい場所
虫歯はプラーク中にいる細菌が影響しているので「プラークが除去しにくい場所」が
虫歯ができやすい場所になります。虫歯になりやすい場所は主に5つあります。
歯と歯の間
歯と歯の間は歯ブラシではプラークを除去にくい部位です。
歯ブラシだけだと〜程度しか磨けないと言われていて、磨き残しができてしまいます。
そのひとつが歯と歯の間。歯は複雑な形をしているのでカーブをしているところは
気をつけていないと磨き残しができてしまい、
細菌が付着している期間が長くなるほど虫歯のリスクが高くなるのです。
噛む面などの溝
こちらも歯磨きでは届かない場所なので虫歯ができやすい場所です。
どんなに毛先の細い歯ブラシを使っていても細菌のほうが小さいので
歯ブラシでは届かない場所まで入り込んでいってしまいます。
歯の溝は想像以上に深いので奥に入り込んだ細菌が悪さをします。
歯と歯茎の間
「歯茎に歯ブラシを当てると傷つきそうで怖い」「歯茎から出血しないようにしている」
と考えて歯と歯茎の間に歯ブラシが当てられていない人がいます。
繊細な歯茎を守りつつ、歯の表面をきちんと磨いていくのが難しいため、
虫歯ができやすいところのひとつと考えられています。
一度治療した歯
一度治療した歯はどれだけきれいな被せ物をしても細菌よりも大きな段差ができてしまいます。
小さい隙間から細菌が入り込んで悪さをしたり、治療した歯にしか付着しない細菌が増殖したりします。
親知らずの付近
日本人は顎が小さいので、骨にぶつかることで親知らずまで歯ブラシが届かなかったり、
親知らずが半分、もしくは斜めや横に生えていたりします。すると磨き残しができて虫歯ができてしまうのです。
むし歯を予防する方法
上記のような場所が虫歯のできやすい場所になります。
虫歯になりやすい場所もきちんとケアすることで予防できるので、むし歯にならないようにするための方法6つご紹介します。
歯ブラシと補助清掃用具を上手に利用する
同じように磨いていても道具選びで磨き残しができるかどうかで変わってきます。
歯ブラシは毛先が広がったものでは汚れをきちんと落とすことができません。
1ヶ月に一度のペースで交換するようにしましょう。
また、歯ブラシだけでは落としきれないところもあるので、
フロス、糸ようじ、歯間ブラシ、うがい薬など補助清掃用具と呼ばれるものを上手に利用してください。
キシリトールガムで唾液分泌を促す
唾液には抗菌作用が含まれていて再石灰化を促す効果があるので、唾液の分泌を促すことは重要です。
よく水分をとって、ガムをかんで唾液分泌を促すことで予防できます。
ガムは虫歯原因の糖分が含まれているので代用甘味料のキシリトールガムがおすすめです。
フッ化物を毎日取り入れる
歯磨きだけでは細菌が入り込むところまで歯ブラシの毛先が入り込まないことはお伝えしました。
そこでフッ化物(フッ素)の登場です。フッ化物は歯を強くし、虫歯を抑制する効果があります。
歯医者さんでの高濃度フッ化物も大切ですが、それ以上に毎日低濃度のフッ化物を取り入れることが重要です。
食生活を整える
虫歯は食生活の影響を大きく受けています。
食べるものを選択することはもちろん、食べ方に気をつけてダラダラ食い、ダラダラ飲みは控えましょう。
親知らずのケアをする
先程もお伝えしたように親知らずのケアはとても難しいです。
よって、磨き方のアドバイスを歯科衛生士さんから伝授してもらう、抜歯を選択するのもあり。
虫歯はご自身でのケアがいちばん重要なのでケアしやすい環境を整えることも大切です。
歯医者さんで定期検診をする
ご自身で判断したり、ケアしたりするのは限界があります。
自己流になっているといつの間にか虫歯が進行していることもあるので気をつけてください。
やはり定期的に検査をすること、プロフェッショナルケアで徹底的にバイオフィルムを除することが重要です。
【関連リンク】
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【執筆・監修者】
森山 貴
森山デンタルオフィス新松戸 おとなこども歯科・矯正歯科 院長
東北大学歯学部 卒業
日本顎咬合学会 認定医
国際口腔インプラント学会 認定医